このページについて

このページは及川が担当する講義「実習Ⅰ」の受講生のために現在、執筆・制作中のものです。沖縄の地域社会において民俗調査を行う際、調査地で聞き取るべき質問項目を立項しています。なお製作にあたっては、現在及川が関わっている『恩納村誌 民俗編』の編集方針を踏まえ、編纂委員の諸先生方よりアドバイスをいただいております。

上記の経緯につき、現行のバージョンは沖縄全体をカバーするものではなく、2016年度の実習地である恩納村の民俗に準拠しております。将来的にはより汎用性の高い項目を立てていくつもりですが、まったく完成されたものではないことを付記しておきます。なお研究・教育のために自由に利活用していただいてかまいませんが、内容や公開形態については流動的であることをご了解ください。特に当面はバージョンでの管理をしないつもりですので、何の断りもなくどんどん変わっていくものと思います。


補足として、本項を公開する理由に絡んで以下を補足として挙げておきます。第1には「日本民俗学」との関わりに関するところで、いわゆる「本土」の調査においては『民俗調査ハンドブック』(吉川弘文館)のような手引書があるのですが、それらに示された項目票は沖縄民俗の調査には必ずしも有用ではない、という事情です。この点『ハンドブック』に代わりうるような本が何かあればよかったのですが、今のところそれに該当するものがないため、及ばずながらこのように立項した次第です。もう1つの補足として、これらの項目の「古さ」に対する批判がありうることを及川は承知しています。すなわちここで挙げている項目は、良く言えば「オーソドックス」、悪く言えば「今更」な内容となっております。今日の研究状況からすると、ここに挙げるような項目調査を今あらためて試みること自体、鼻で笑ってかかるような研究者の方が多いかもしれません。私もそのような趣味は理解できるのですが、研究に関してはともかく、民俗学教育という面では「オーソドックス」は依然有効であるだろうと評価しています。


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